• 2014.08.14 Thursday
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夏の日の香り ハゼとズガニ
JUGEMテーマ:グルメ
ズガニとハゼ
 夏休みのお盆に海の側の祖母の家に遊びに行くのが楽しみだった。祖母の家のすぐ裏には、あまり大きくない川が大きな湾に流れ込む河口に水門があり、沢山の海苔漁師の小さな船が係留されている。その場所は潮の満干によって、淡水と海水が入り交じる汽水域になっている。
 祖母の家に着いたとたん、庭の納屋に置いてある延べ竿を引っぱり出して、ブリキのバケツに餌箱を放り込んで、急いで裏の川に駆け出て行く。護岸の海藻で滑らないように、牡蠣殻やフジツボで足をけがしないように気を付けつつ、気持ちは早く早くと仕掛けをこしらえ、暴れるゴカイを釣針に、そうしてゆっくりと流れる川にウキを浮かべる。すると、すぐさまウキは水の中に沈み込み、同時に竿を上げると、プルプルと尾を振りながら可愛らしいハゼが繰り返しあがってくる。
 いくらか夜のおかずを子供なりに確保した満足感に満たされると、次は足もとの小岩をひっくり返し、そこに隠れているズガニやイシガニを探しまわってあちこち駆け回っているうちにすぐに日が暮れてしまうのである。
ハゼの天ぷら
 結局のところ、海苔で滑って泥だらけ、牡蠣殻で擦り傷だらけ。土間のすぐ横の台所にそのまま駆け込んで、ハゼや小さなズガニやイシガニを天ぷらや唐揚げにしてもらう。天ぷらを揚げる良い香りと蚊取り線香の香りが混ざり合う。そんな香りは私のとても懐かしい思い出である。
磯のごちそう
亀の手
 スペインの港町ではポピュラーなおつまみ。ペルセベスと呼ばれる亀の手。旬は夏。足元の磯にへばりついていたのをちょっと。酒蒸しにして、口と手で上手に付け根の鱗のような鎧をはがし、内側の薄紅色を口にはさんで引っぱり出す。シャキシャキと海老蟹烏賊をあわせたような潮の旨味が口に広がる。酒を呑みながらの手遊びはやめられない。
トリ貝
トリ貝
 愛知県三河湾の底引き網漁で獲れた新鮮なトリ貝が届いたのは今年の旬の春。お手玉のような貝殻は、薄くて割れやすく繊細である。獲れた側から船上で、はらわたを出さずに下の部分を茹でてそのまま食す。地元ではトンボと呼んで、茹でられた貝は甘みを増し、はらわたは濃厚な肝のようで格別である。はらわたは痛みやすく、この味の本格を味わうのは船上のみの贅沢である。
トリ貝むき身
 文字通り、トリのクチバシのよう。光り輝く黒の衣は、もろくはがれやすい。生のトリ貝の刺身は、歯ごたえが気持ちよく、舌の上で絶妙な甘みと旨味が交差する。やはり純米酒のぬる燗が一番いい。
 
タカベ
タカベ
 タカベ。この夏の時期、この魚の実力は計り知れない。紺碧の鱗に黄金のストライプ。20センチ程度の小さな魚は、比較的温かい近海の岩礁に群れで泳ぐ。その脂の旨さは、抜きん出て旨い。
タカベ塩焼き
 脂の旨さを一番感じるのは、塩焼きである。その脂の魚らしい香りと旨味は、自らの柔らかでしっとりとした白身にじんわりとまとわりつき、炊きたての白飯が一番良くあう。何杯も茶碗でおかわりした後、最後の締めくくりは、少し苦めのお茶で茶漬けにする。苦みの茶の中に脂が溶け出し、あっさりとしているがコクがあるいい塩梅、ついついそれもおかわりしてしまうのである。
羊肉
ラムモモ肉
 ラム肉は塊で焼くのが最も旨いと思う。今回は腿肉だが、本当は肩肉が一番好きだ。肩肉は、脂もあり、筋もあり、それに関わる様々な味が点在して面白い。大きな塊肉にじっくり、ゆっくり熱をまわして最適のロゼまで火を入れるロティールが適している。
ラムロティ
 余計な味を足すこと無く、ソースはスキレットにこびりついた旨味の基の焦げ付きと一緒に焼いたニンニクを水に溶け出させてソースとするのみ。
貝類の燻製
アサリ燻製
 あさりの燻製は簡単でいい。自らが適度な海水を含んでいて、ソミュール液とか何やら何もしない方が、塩梅がいい。塩抜きしたあさりを少々冷蔵庫で死なない程度に乾かして、一気に熱燻にするだけでいいのだ。見栄えを良くしたいのなら、開いた身の着いていない殻をもぎ取って盛りつければいい。
牡蠣燻製
 牡蠣の燻製も旨い。少々こちらは身が縮まない程度の湯加減で、気持ちよくさせて、温度が上がりすぎないようにじっくり温燻にする。
牡蠣燻製
牡蠣の燻製はオリーブオイルに漬けて保存し、酒を飲む度、結局は食べる訳で、保存の為に作っても、結局すぐに無くなってしまうことになる。
隠岐 西ノ島
魔天崖
 
 島根県、隠岐諸島、西ノ島。かつては縄文の時代から人々が生活し、中世では、遠流の島として知られているが、その姿は今もなお、その時代の姿をそのままにして、訪れた人々の心を圧倒する。
 雄大な魔天崖のその空気は筆舌に尽くしがたく、ただただ息をのんで眺めるばかりである。その地の最果ての雰囲気は、人間など全く寄せ付けない自然の畏怖そのものである。
隠岐牛
 
 広大な島の表層は、たいした森もなく、青々とした牧草地が広がる。今では、その土地の支配者は、今でこそ有名な隠岐牛が、悠々と草を食むばかりである。
隠岐馬
 
 さらには馬達の草を食む音が、これほどまでに耳に響いてくる間合いに驚くばかりである。あとは歩くたびに飛び交う沢山のトノサマバッタが自由自在に風を操る。
イシダイ
 
 秘密の場所。昼間の餌取りの雑魚がおさまったあと、悠々と現れるイシダイ。その引きは、一度掛かったら、堅い竿を絞り込み、最後まで勇敢な戦いをみせてくれる。
サンバソウ
 
 三番叟。能楽、歌舞伎の烏帽子に由来するその縞模様は、まさにこの地に相応しく、その姿は実に美しい。雌は老齢になってもその縞模様を残す。
釣果
 
 この日は出来過ぎである。ほとんどが30センチオーバーの丸々した個体。
刺身
 
 もちろん刺身が旨い。滲むほどの脂が酒によく合う。肝も決して捨ててはいけない。
煮付け
 
 甘い脂が醤油になじむ。飯が旨い。
塩焼き
 
 塩焼きは、分厚い皮が旨い。少々磯臭いがそれが釣り人の癖になる。
フライ 
 
 ちょっとかわって、身のすり身にチーズを混ぜて、その身で巻いてフライにする。これもまたビールによく合う。
 
牡蠣 牡蠣 牡蠣
生牡蠣
 生牡蠣は、ちょっと小さめの身のしまった牡蠣が一番。海と山の養分が凝縮して。少しシャープなエキストラバージンオリーブオイルとシャンパンとちょっとのレモンをかけて食べるのが私は好きです。
蒸し牡蠣
 
 シンプルに蒸しただけ。身がふっくらと良い香り。これはいくらでも食べられますね。
蒸し牡蠣 
 ムール貝を食べるようにペルノとタラゴン、ニンニクで蒸してみました。仕上げにバターをちょっとだけ。
スフレ
 
 牡蠣に松茸をのせて、卵白でスフレに。
松茸と雲丹のグラタン
 
 練り雲丹でちょっと味にアクセントを。なかなかいいです。
カキフライ
 
 定番のカキフライはやっぱり安心の味。ソースをかけてご飯と味噌汁がいいですね。
金木犀の香り
キンモクセイ 
 この季節、秋晴れの空にどこからともなく香る風。近所の庭木に植えられた金木犀の香りは、四方八方に広がって、とっても遠くにいても、いつしか幸せな気持ちにしてくれる。
祭り
 金木犀の香りは、幼き頃の町内の子供会の秋祭りを思い出させる。そんなさなか、アパートの部屋の窓からは、近所の子供たちが獅子舞をかついで町内を「おおきなこえで、わっしょい、わっしょい」とみんなでかけ声をかけながら通り過ぎるのが見えた。その様子は、私の子供のころと比べると随分と寂しくなったと感じた。

 昔と言えば、町内の秋祭りは、小さな集会所に同じ小学校の低学年から高学年まで、更には小さな子どもたちを連れた家族など、沢山の子供たちが集まった。みんなで神輿や獅子舞をかついで、ドンドン、カッカッと太鼓を鳴らしながら、決められた時間に金木犀の香りが舞う町内を一周する度にお菓子がもらえるのが何よりも楽しみだった。
 第2次ベビーブーム生まれの私は、近所に同級生の友達や、面倒を見てくれる高学年のお兄さん、お姉さんが沢山いた。低学年の頃は、獅子舞のうしろの胴体の布しか持たせてもらえなかったが、獅子舞の頭やお神輿を操れるちょっと大人に見える高学年が羨ましく、早く大きくなりたいと思った。
 
 子供は昼の部、そして夜は大人のお祭り。日曜の夜に町内の大人たちが楽しそうに酒を交わした宴会の後、決まって、手作りの大きな神輿を一度だけかついで町内を回った。その姿は勇ましく、いつものお父さんや近所のおじさんがかっこ良く思えた。
 
 大人も子供も一緒になって笑顔で集う小さな町のお祭りは、なによりもあたたかな時間が流れていて、近所の様子をみんなで分かち合う、都会の今では少なくなってしまった秋祭りの風景であった。今では私の育ったこの小さなこの町内は、高速道路の立ち退きで残念ながら消えてしまった。
ピーマン
 金木犀の香る季節、夏野菜もこのころには、真夏の輝きの色から、紅葉のように秋色に変化する。種がちょっとだけ大きくなってるけど、霜が降りる前までに収穫して、食べきれなかったら醤油で甘辛く煮て佃煮に。これも秋の香り。
熟れたゴーヤ
 ゴーヤもきれいな秋色に。中の種は熟してまっ赤々。
コガネムシの幼虫
 土の中は、コガネムシの幼虫がそろそろ冬支度。
落花生
 地面の中の虫たちを傷つけないように、地豆(ピーナッツ)の最後の収穫。塩ゆではビールの最高のおともになる。
さつまいも
 今年はひといちばい大きなサツマイモがどっさり。とれたてをいきなり食べるより、ちょっと置いておくと、もっともっと甘くなる。
祖母の夏の珠玉の思い出
センダンの木
 センダンの木にたくさんの大きなクマゼミが我先にと大きな鳴き声を張りあげている姿は、今も昔もかわらない海辺の実家の風景です。
クマゼミ
 私の母方の祖母は、母が小さい頃に夫を亡くし、3人の娘を立派に嫁にやり、ずっとそこで材木屋で事務をしながら、ひとりで暮らしていた。初孫の私が、来るのをいつも祖母は楽しみにしてくれていて、冷蔵庫には、蟹やら蝦蛄やらのごちそうが食べきれないくらいたんまりだった。
 今年で、祖母が亡くなって26年になる。亡くなった時も、夏休みで次の日からの来る孫達の為にいつものように冷蔵庫はお楽しみの食材でいっぱいだった。
ワタリガニ
 そんな思い出の祖母の夏の思い出は、ワタリガニ。目の前に浅い湾が広がる海では、大きな蟹が底引き網でたくさん捕れた。環境が変わって、コンビナートや埋め立て、空港が出来るなどして、今となっては珠玉の夏の高級食材となってしまった。
茹でガニ
 祖母は、大きな鍋でどさっと蟹を茹でて、これも大きなざるで一気に冷まして身をしめて、扇風機の回る部屋の卓袱台の上にざるごとおき、好きなだけ食べさせてくれた。私たちは、口のまわりにいっぱいについた蟹の汁で痒いのを我慢して、取り合いをしながら、ぷりぷりの白く甘い身を口の中にほおばった。
ワタリガニのパスタ
 蟹のパスタやエビをエスニックに炒めてみたが、祖母の蟹の思い出の味にはかなわない。そんな祖母の27回忌に、祖父と祖母が眠るお寺の和尚さんから手渡されたお経の教本の中にこんな文章があった。

食作法(じきさほう)
 
 食前の言葉
  (合掌)本当に生きがんがために、今、この食をいただきます。
  与えられた、天地の恵みに感謝いたします。(十念)いただきます。
 
 食後の感謝
  (合掌)ごちそうさま。(十念)

  十念は南無阿弥陀仏を十回称えること。

かれこれいい歳になった私に、また、今も祖母が教えてくれたのかと。
そんなことを思った一瞬、あの時の祖母のやさしい笑顔が浮かんできた。

当たり前だと思って、忘れがちになってしまっている、感謝や思いやりの心や言葉をあらためて大事にしなくてはと思った夏の日の1日でした。

エビのベトナム炒め 
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